特集!まちを楽しむ
「第1回日韓演劇フェスティバル」案内
和田 喜夫さん
●日本演出者協会理事長
韓流スターが人気を集め、多くの韓国ドラマや映画が日本でヒットしたことは記憶に新しい。だが実は、そうしたブームが日本を取り巻くずっと前から、日韓両国の演劇交流は成されてきた。 「お互いの歴史観や文化観を交換しあう交流が、92年に『日韓演劇人会議』という形で始まりました。そして02年より『日韓演劇交流センター』となり、お互いの戯曲の翻訳など行ってきました」 日韓両国の文化庁の助成を得ながら、演劇を軸にした積極的な相互交流を展開。そして今回、国民レベルでのいっそうの交流の実現を目指して企画されたのが、この『第1回日韓演劇フェスティバル』。日本演出者協会と韓国演劇演出家協会が手を握り、日韓5人の演出家がそれぞれ相手国の戯曲作品を同時上演する初の試みが実現した
「韓国の戯曲には、複雑な歴史観や政治問題などを描きながら、国民のもつ喜びや悲しみを大胆に表現する作品が多い。一方で日本の作品には、感情の表現の繊細さや描写の丁寧さという特長がある。強いエネルギーの発露に対して表現の細やかさ。両国の特長の対比と融合の面白さに演劇の新しい魅力を感じていただけると思います」 今回のフェスティバルでは、戯曲の上演だけでなく、シンポジウムの開催や音楽、絵画、文学の紹介など、多くの文化交流を図るプランも予定されている。 「演劇を難しく捉えずに、ラフな感覚で多くの方に足を運んでほしい。日韓それぞれの良いところを見つけていただきながら、何かを感じていただければ嬉しいです」 池袋は演劇祭も開催される「演劇のまち」。そして豊島区はソウル市・東大門区と友好都市の間柄でもある。格好の舞台・池袋に日韓の演劇人が集う今回の祭典。演劇が両国の距離をいっそう近いものにする願いが込められている。
◆開演日/上演作品 6月4日(木)~6日(土)…ブラインドタッチ 6月10日(水)~13日(土)…ちゃんぽん 6月16日(火)~18日(火)…壁の中の妖精 6月21日(日)~23日(月)…七山里 6月26日(日)~29日(月)…狂ったキッス~接触への熱望~
◆開演日/イベント/タイトル/開催時間 6月1日(月)…前夜祭 日韓演劇交流の未来について 18:30開始予定 6月7日(日)…第1回 日韓演劇フェスティバル「ワンコリアフェスティバルDAY」13:00~16:00/17:00~20:00 6月15日(月)…シンポジウム 『南北統一のシンボル~詩人キム・ソウォル』 18:00~ 6月17日(水)…シンポジウム 両国照明家協会共催による『日韓照明の現在』 16:00~18:00 6月30日(火)…エンディングセレモニー 「チョンソリー~これからの日韓」 18:00開始予定
キム・カンポ
1組の夫婦を通じて、日本の社会問題にふれていく作品 【作】:坂手洋二 【演出】:キム・ガンポ 【出演】:ユン・ソジョン、イ・ナミ
◆ストーリー 学生運動のさなかに逮捕された男と、彼の冤罪を晴らす支援グループの女。獄中結婚を果たし、十数年を経て始めて一緒に暮らすようになった二人。その日から舞台は始まり、もがきながらもお互いを捉えようとする夫婦を通して日本の社会問題へとふれていく作品。
◆開演日/上演作品 6月4日(木) 19:00~ ※終演後アフタートークあり 6月5日(金) 14:00~ 19:00~ 6月6日(土) 14:00~
森井睦
光州民主化運動を、小市民的見解で綴った作品 【作】:ユン・ジョンファン 【訳】:津川泉 【演出】:森井睦 【出演】:日本人俳優による
◆ストーリー 1980年5月18日、民主化を求める活動家と学生や市民を、韓国軍が武力弾圧する事件が光州で起こった。その事件が、ちゃんぽん一杯のために起きたというとんでもない誤解で始まるブラックコメディ。辛く重い素材を、卓越した想像力により大衆の目線で軽やかに描いた作品。
◆開演日/上演作品 6月10日(水) 19:00~ *終演後アフタートークあり 6月11日(木) 19:00~ 6月12日(金) 14:00~ 19:00~ 6月13日(土) 14:00~
ソン・ジンジャク
激しい政治のなかで生き抜いた家族愛の物語 【作】:福田善之 【脚色】:ペイ・サムシク 【演出」:ソン・ジンチェク 【出演】:キム・セイニョ
◆ストーリー スペイン冷戦当時の実話を元にした原作を、劇作家ペイ・サムシクが韓国の状況に合わせて脚色し、女優キム・セイニョの『壁の中の妖精』として誕生させた。激動の時代を歩んできた韓国人なら誰もが共感できる時代背景の中で、家族と人間の愛をあらためて感じさせる感動作。
◆開演日/上演作品 6月21日(日) 15:00~ 6月22日(月) 14:00~(終演後アフタートークあり)19:00~ 6月23日(火) 14:00~
福田善之
かつて迫害されながら生き抜いた孤児たちを描く愛の叙情詩 【作】:イ・ガンベク 【訳】:秋山順子 【演出】:福田善之 【出演】:日本人出演者による
◆ストーリー 七つの山に囲まれた寒村。孤児をひきとり、護り慈しみ育てるひとりの女が、村の方針で消し去られようとしていた…。そこにかつて迫害されながらも生き抜いた孤児たちが、養母のために成長した姿で集まってくる。回想と現実を織り交ぜて描かれる、移り行く時代と変わらぬ愛の叙情詩。
◆開演日/上演作品 6月21日(日) 15:00~ 6月22日(月) 14:00~(終演後アフタートークあり)19:00~ 6月23日(火) 14:00~
鐘下辰男
都市の孤独と空虚感のなかに生きる5人の愛情模様 【作】:チョ・ガンファ 【訳】:木村典子 【演出】:鐘下辰男 【出演】:日本人俳優による
◆ストーリー 都市に生きる5人の男女の愛情模様を描いた作品。愛を追い求めながらも、最後には自己崩壊へと向かっていってしまう5人の姿を通し、都市の孤独と空虚感の中に生きる時代人の愛と情熱の有様を描き出す。
◆開演日/上演作品 6月4日(木) 19:00~ *終演後アフタートークあり 6月5日(金) 14:00~ 19:00~ 6月6日(土) 14:00~
今回のフェスティバルの目玉が、日韓の相手側の劇作品を演じ合うという点。演出家5人がそれぞれの持ち味を活かしながら、日本が韓国の3作品を、韓国が日本の2作品を演じる。日本の作品は韓国でも多く上演されているが、日本の人々がそれを観る機会は少ない。日本演出者協会の和田理事長は次のように話している。 「韓国で日本の作品がどんな風に演じられているか。そのアレンジの仕方を知ることが、いまの韓国を知ることにもつながると思います。もちろん、韓国の作品を演じる日本の演劇にも同じことがいえます。たとえば『壁の中の妖精』は、戦時のスペインを舞台に家族愛を描いた日本の作品ですが、韓国の設定に脚色され、ソン・ジンチェクさんの演出でさらに韓国風に脚色されたものになっています。韓国の国民性や家族の絆についての考え方をよく表していて、とても興味深いものといえそうです」
はなこりあ
「よさこいアリラン」の華麗な舞をお届け 「はなこりあ」は、高知のよさこいと朝鮮半島のアリランを融合させた踊りを披露するチーム。チーム名の「ハナ」とは、ハングルで「一つ」を意味する「ハナ」と、日本語の「花」をかけたもの。平和への願いを踊りで表現する。
SANTA”散打”
韓国伝統打楽器でポップサウンドを堪能! 韓国伝統打楽器の若きカリスマ、閔栄治(ヨン・ミンチ)を中心に韓国と日本のアーティストが集結。韓国伝統音楽、伝統芸能の要素をベースにした全く新しいポップサウンドをお届けする。
Wittylock大道芸
世界で活躍する大道芸人の技が満載! 一輪車の世界チャンプDAIKIと、世界でも珍しいクラウニーCHEEKYによる華麗なショー。日本国内のみならず世界で活躍する大道芸人の技を披露する。
宮田慶子氏
豊島区在住の学生による韓国戯曲紹介 演出家・宮田慶子氏指導のもと、豊島区在住の学生が韓国戯曲を紹介、朗読をする。ほかにも、オーディションで選ばれた俳優によるリーディング公演も開催。
◆豊島区在住の学生によるリーディング公園日時 6月6日(土)12:00~ 公演『野原にて』 【作】:イ・ガンペク 【訳】:津川泉 【演出】:宮田慶子 【出演】:豊島区中学高校演劇部
◆オーディションで選ばれた俳優によるリーディング ▼6月3日(水)19:00~・ 6月9日(火)19:00~ 『愛を探して』 【作】:キム・ガンリム 【訳】:石川樹里 【演出】:家田淳 ▼6月6日(土)19:00~ ・ 6月14日(日)14:00~ 『離婚の条件』 【作】:ユン・デソン 【訳】:津川泉 【演出】:梅田宏 ▼6月20日 (土)14:00~ ・ 6月23日(火)19:00~ 『鳥たちは横断歩道を渡らない』 【作】:キム・ミョンファ 【訳】:石川樹里 【演出】:左藤慶 ▼6月21日(日)14:00~ ・ 6月28日(日)17:00~ 『無駄骨』 【作】:チョン・ヂン 【訳】:青木謙介 【演出】:中野志朗
◆料金 全席自由 一般/3,500円 学生/2,500円 通し券(5作品共通)/10,000円 としま未来友の会/3,150円 (友の会は、あうるすぽっとチケットコール・としまチケットセンターのみ前売取扱)
◆チケット取扱 日本演出者協会 5909-3074 イープラス http://eplus.jp/(パソコン・携帯) あうるすぽっとチケットコール 5391-0516 (10:00-19:00/3階事務室にて販売/郵送不可) としまみらいチケットセンター 13590-5321(郵送不可)
◆「あうるすぽっと」DATA 住所/豊島区東池袋4-5-2 ライズアリーナビル2F 交通/東京メトロ有楽町線「東池袋」駅直結徒歩1分、「池袋」駅東口徒歩8分、都電荒川線「東池袋四丁目」駅徒歩2分
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